温泉に入った後、「いつもより肌がかゆい」「赤みが強くなった気がする」と感じたことはありませんか?
アトピー性皮膚炎の方は、温泉の温度や成分、入浴時間などによって、かゆみや炎症が強くなることがあります。ただし、すべての温泉がアトピーを悪化させるわけではありません。
この記事では、温泉でアトピーが悪化する原因、泉質の選び方、入浴前後のケア、症状が悪化したときの対処法をわかりやすく解説します。
温泉はアトピーを悪化させる?症状や泉質によっては注意が必要

結論として、温泉によってアトピー性皮膚炎の症状が悪化することはあります。しかし、温泉に入れば必ず悪化するというわけではありません。
大切なのは、温泉そのものが良いか悪いかを一律に判断するのではなく、現在の肌の状態や温泉の特徴を確認することです。
温泉で悪化する人もいれば、問題なく入浴できる人もいる
アトピー性皮膚炎では、皮膚の水分を保ち、外部の刺激から守る「皮膚バリア機能」が低下しやすいことが知られています。
そのため、健康な肌では気にならない刺激でも、かゆみやヒリヒリ感につながる場合があります。
例えば、同じ温泉に入っても、肌の状態が落ち着いているときは問題がなく、湿疹や掻き傷があるときにはしみることがあります。
また、温泉に入っている間は気持ちよく感じても、入浴後に肌が乾燥し、かゆみが強くなる場合もあります。
「以前は大丈夫だったから、今回も大丈夫」とは限りません。
温泉を利用するときは、その日の肌の状態を優先しましょう。
温泉には改善の報告もあるが、アトピーの治療に代わるものではない
温泉療法や湯治によって、アトピー性皮膚炎の症状が改善したとする研究報告はあります。
ただし、温泉の種類、入浴期間、対象者の症状などは研究によって異なります。すべての温泉に同じ効果があるとはいえません。
また、温泉療法は、一般的なアトピー性皮膚炎の標準治療を置き換えるものではありません。
アトピーの治療では、炎症を抑える外用薬や保湿によるスキンケアが基本です。
温泉を楽しむ場合も、皮膚科で受けている治療を自己判断で中止しないことが大切です。
温泉でアトピーのかゆみや赤みが悪化する主な原因

温泉に入った後にかゆみが強くなる場合、原因は一つとは限りません。
特に注意したいのは、お湯の温度、入浴時間、温泉成分、洗い方です。
それぞれ確認していきましょう。
熱いお湯や長湯による刺激・乾燥
熱いお湯に入ると、身体が温まり、皮膚の血流が増えます。
入浴中は心地よく感じることもありますが、体温の上昇や温熱刺激によって、かゆみが強くなる場合があります。
また、長時間の入浴は皮膚の乾燥につながることがあります。
アトピー性皮膚炎の方は、もともと皮膚の水分を保つ機能が低下しやすいため、入浴後の乾燥にも注意が必要です。
日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、入浴やシャワーの湯温はおおむね38〜40℃が望ましく、42℃以上の熱いお湯は避けることが勧められています。
温泉では、施設によってお湯の温度が高い場合もあります。
「せっかく温泉に来たから」と無理に熱いお湯へ入ったり、長湯を続けたりする必要はありません。
入浴中にかゆみやヒリヒリ感が出たら、早めに湯船から出ましょう。
熱いお湯でかゆみが一時的におさまる理由と危険性:
かゆみに熱湯は効く?熱いお湯が気持ちいい理由と危険性を解説した既存記事
泉質や温泉成分による皮膚への刺激
温泉には、さまざまなミネラルや化学成分が含まれています。
その成分や濃度、pH(水素イオン指数)によって、肌への刺激の感じ方は異なります。
例えば、酸性の強い温泉は、皮膚に炎症や傷があると刺激を感じることがあります。
硫黄成分を含む温泉でも、人によってはヒリヒリ感や乾燥が気になる場合があります。
一方で、酸性泉や硫黄泉だから必ずアトピーが悪化するわけではありません。
同じ泉質でも、成分の濃度や湯温は施設によって異なります。
さらに、アトピー性皮膚炎の症状が落ち着いているかどうかによっても、刺激の感じ方は変わります。
温泉の名前や効能表示だけで判断せず、実際の成分や肌の状態を確認することが重要です。
身体をこする・洗いすぎるなどの入浴習慣
温泉の成分だけでなく、入浴中の洗い方がかゆみの原因になることもあります。
例えば、次のような行動には注意が必要です。
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ナイロンタオルで身体を強くこする
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垢すりで皮膚を繰り返し刺激する
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洗浄力の強いボディソープを何度も使う
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シャンプーや石けんの成分を十分にすすがない
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入浴後にタオルで肌をゴシゴシ拭く
アトピー性皮膚炎では、皮膚を清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎは逆効果になる場合があります。
身体を洗うときは、刺激の少ない洗浄剤をよく泡立て、手で優しく洗いましょう。
タオルで強くこする必要はありません。
温泉から上がった後も、柔らかいタオルで肌を押さえるように水分を拭き取ることが大切です。
アトピーの人が注意したい温泉の泉質と選び方

アトピー性皮膚炎の方が温泉を選ぶときは、泉質だけでなく、湯温や現在の肌の状態も含めて判断することが大切です。
「アトピーに良いといわれる温泉だから大丈夫」と考えず、自分の肌に合うかどうかを確認しましょう。
単純温泉・酸性泉・硫黄泉などの特徴と注意点
温泉にはさまざまな泉質があります。
代表的な泉質と、アトピー性皮膚炎の方が気をつけたいポイントを整理しました。
| 泉質 | 特徴 | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 単純温泉 | 溶存物質の量などが一定の基準内にある温泉 | 成分が比較的少なくても、湯温やpHによって刺激になることがある |
| 酸性泉 | 酸性度が高い温泉 | 湿疹や掻き傷があると、しみる場合がある |
| 硫黄泉 | 硫黄成分を一定量含む温泉 | 成分や肌の状態によって刺激を感じる場合がある |
| 炭酸水素塩泉 | 炭酸水素イオンを特徴とする温泉 | 肌の乾燥や入浴後のつっぱり感に注意する |
| 塩化物泉 | 塩化物イオンを特徴とする温泉 | 傷や炎症がある部分では刺激を感じる場合がある |
※この表は泉質ごとの一般的な注意点を整理したもので、アトピー性皮膚炎に対する安全性や治療効果を比較したものではありません。
大切なのは、特定の泉質を一律に「良い」「悪い」と決めつけないことです。
泉質だけでなく湯温や現在の肌の状態も確認する
温泉を選ぶ際は、泉質名に加えて次の点も確認しましょう。
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お湯の温度は高すぎないか
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温泉のpHや主な成分は何か
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肌がヒリヒリしたときにすぐ出られるか
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入浴後にシャワーを利用できるか
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現在、湿疹や掻き傷が強く出ていないか
特に、皮膚がジュクジュクしているときや、掻き壊した傷が多いときは、温泉を無理に利用しない方がよい場合があります。
また、初めて入る温泉では、最初から長時間入浴せず、肌の反応を確認することが大切です。
温泉施設の効能表示は、すべての人への効果を保証するものではありません。
症状が強い場合は、事前に皮膚科の医師へ相談しましょう。
温泉でアトピーを悪化させない入浴方法と入浴後のケア

温泉でアトピーの症状が悪化するリスクを減らすには、入浴前から入浴後までのケアが重要です。
特別な方法よりも、熱いお湯を避ける、こすらない、保湿するという基本を丁寧に行いましょう。
入浴前に肌の状態を確認し、熱いお湯や長湯を避ける
温泉に入る前に、まず自分の肌を確認しましょう。
普段より赤みが強い、掻き傷が多い、触れると痛いといった場合は、入浴を控える判断も必要です。
入浴できる状態であれば、38〜40℃程度のぬるめのお湯を目安にしましょう。
ただし、温泉の温度を自分で調整できない施設もあります。
熱いと感じるお湯に無理して入る必要はありません。
入浴時間についても、すべての人に共通する安全な時間が決まっているわけではありません。
最初は短時間にとどめ、肌がほてったり、かゆみが強くなったりした場合は、すぐに出るようにしましょう。
サウナや岩盤浴など、身体を強く温める設備も、かゆみが出やすい方は慎重に利用してください。
温泉は長く入るほど効果が高くなるものではありません。
「気持ちよく入れる範囲で、無理をしない」ことが大切です。
入浴後は肌をこすらず、必要に応じて温泉成分を洗い流す
温泉から上がった後は、肌への刺激をできるだけ減らしましょう。
温泉成分が肌に残ることで刺激になる場合は、ぬるめのシャワーで優しく洗い流す方法があります。
ただし、すべての温泉で必ず成分を洗い流す必要があるわけではありません。
泉質や施設の案内、肌の状態によって適切な対応は異なります。
刺激を感じやすい方は、温泉施設の説明を確認し、必要に応じて皮膚科の医師へ相談してください。
シャワーを使う場合も、熱いお湯や強い水圧を避けましょう。
また、入浴後のタオルの使い方にも注意が必要です。
肌をゴシゴシこするのではなく、柔らかいタオルで軽く押さえるように水分を拭き取ります。
特に、首や肘の内側、膝の裏など、湿疹が出やすい部分は優しく扱いましょう。
入浴後は速やかに保湿し、処方薬を適切に使用する
温泉入浴後は、皮膚が乾燥しないように保湿することが大切です。
アトピー性皮膚炎では、皮膚バリア機能が低下し、肌の水分が失われやすくなっています。
日本皮膚科学会のガイドラインでも、保湿剤によるスキンケアは重要な治療の一つとされています。
入浴後は、肌の状態に合った保湿剤を使用しましょう。
特に乾燥しやすい部分だけでなく、必要に応じて広い範囲に塗ることも大切です。
また、皮膚科からステロイド外用薬などを処方されている場合は、医師から指示された部位・量・回数を守って使用してください。
温泉に入ったからといって、自己判断で薬をやめたり、使用量を減らしたりしないようにしましょう。
旅行先でも普段のスキンケアを続けられるよう、保湿剤や処方薬を忘れずに準備しておくと安心です。
温泉でアトピーが悪化したときの対処法と受診目安

温泉に入った後、かゆみや赤みが強くなった場合は、無理に入浴を続けないことが第一です。
「温泉の効果が出ている途中だから」と考えて、刺激を我慢する必要はありません。
かゆみや赤みが強くなったら入浴を中止して肌を休ませる
入浴中に強いかゆみやヒリヒリ感が出たら、まず湯船から出ましょう。
温泉成分による刺激が疑われる場合は、ぬるめの水で優しく洗い流し、肌をこすらずに水分を拭き取ります。
その後、普段から使用している保湿剤や処方薬を、医師の指示に従って使用してください。
また、次のような情報を記録しておくと、原因を振り返る際に役立ちます。
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入った温泉の泉質や温度
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入浴していた時間
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かゆみが出たタイミング
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赤みや湿疹が出た部位
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入浴後に使用した洗浄剤や保湿剤
同じ温泉で繰り返しかゆみが出る場合は、その温泉が肌に合っていない可能性も考えられます。
無理に再入浴して確かめるのではなく、皮膚科で相談しましょう。
湿疹が広がる・ジュクジュクする場合は皮膚科へ相談する
入浴後のかゆみが一時的なものではなく、湿疹や赤みが強くなっている場合は注意が必要です。
特に、次のような症状がある場合は、皮膚科などの医療機関へ相談してください。
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赤みや湿疹が急に広がっている
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ジュクジュクした部分が増えている
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痛みや熱感が強い
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黄色いかさぶたや膿が見られる
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かゆみが強く、眠れない状態が続いている
発熱を伴う場合や、赤み・痛みが急速に広がる場合は、感染症などの可能性もあるため、速やかな受診が必要です。
アトピー性皮膚炎では、黄色ブドウ球菌などが皮膚症状の悪化に関わることもあります。
温泉に殺菌作用があると紹介されていても、皮膚の感染症を温泉で治そうとすることは避けてください。
症状が悪化したときは、温泉療法よりも適切な医療を優先しましょう。
まとめ|アトピーの温泉入浴は肌の状態に合わせて判断しよう

温泉によってアトピー性皮膚炎が悪化することはありますが、すべての温泉が悪いわけではありません。
大切なポイントは次の4つです。
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熱いお湯や長湯は、かゆみや乾燥の原因になることがある
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泉質だけでなく、その日の肌の状態を確認する
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入浴後は肌をこすらず、適切に保湿する
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赤みや湿疹が強くなった場合は、無理せず皮膚科へ相談する
みらい整体院では、皮膚の状態だけでなく、睡眠やストレス、身体全体の状態にも目を向けています。
温泉での刺激への対処は皮膚科治療とスキンケアを基本としながら、日常生活や身体の状態についても見直したい方は、お気軽にご相談ください。
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※本記事は、皮膚科学・腸内環境・自律神経・ストレス医学に関する国内外の研究、および当院での臨床経験をもとに作成しています。
湿疹やアトピーは個人差が大きく、 症状によって必要な検査・治療は異なります。
気になる症状がある場合は、必ず医療機関へご相談ください。

監修者:宿谷 陽一(柔道整復師/施術歴16年)
- アトピー整体施術実績 延べ10,000件
- 幼少期からアトピーを経験
- HPA軸・自律神経・内臓機能に着目した独自整体を提供
- アトピー専門YouTubeチャンネル運営
- アトピー専門整体院を全国に展開
- 皮膚科医との対談実績あり
参考文献・参考情報
医療・皮膚科学関連
- 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」
-
日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎 Q24 スキンケアについて教えてください」
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/q24.html -
日本医科大学付属病院「アトピー外来」
https://www.nms.ac.jp/hosp/section/dermatology/guide/outpatient009.html
HPA軸・ストレス研究関連
- Association between Stress and the HPA Axis in the Atopic Dermatitis(PubMed収載論文)
- Evaluation of hypothalamic-pituitary-adrenal axis in patients with atopic dermatitis(PubMed収載論文)
- Vaughn AR, Notay M, Clark AK, et al. The Gut-Skin Axis in Health and Disease: A Paradigm With Therapeutic Implications.
※本記事内で紹介している生活習慣や整体的アプローチは、 医療行為の代替ではなく、 身体全体の状態を整えるための補助的な考え方として紹介しています。
私の名前は宿谷陽一と申します。
柔道整復師として16年の経験があります。
私自身、幼少期からアトピーに苦しみ、ステロイドや薬を使っても改善しない時期を経験してきました。体重が12kgも激減し、全身から浸出液が止まらないほど重症化したこともあります。
そんな絶望的な状況の中、妻と生まれたばかりの娘を抱きしめたいという強い思いから、アトピー克服のための研究を重ね、試行錯誤の結果、ついに綺麗な肌を手に入れることができました。
この経験から、「アトピーで困っている人を一人でも多く救いたい」という思いが強くなり、当院の「アトピー整体」を考案しました。
アトピー克服には乗り越えるべき壁がありますが、叶えたい未来があるなら、私は自信を持って当院のアトピー整体をおすすめします。




